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7月 05 2008

増員見直し

弁護士大増員の見直しが現実化する動きを見せています。

http://www.kahoku.co.jp/news/2008/07/20080705t13028.htm

現在、名古屋でも、例年にない数の司法修習生の就職が決まっていないと聞いています。

弁護士大増員によるひずみは、新人弁護士の就職問題に最も如実に表れているのです。

まだ数年前のことですが、私が就職した頃は、名古屋はかなり売り手市場でした。

事務所訪問には10件くらい行きましたが、いずれの事務所でもお堅い話はそこそこに、御馳走を振舞っていただき、いわゆる「接待」を受けたものです。

当時、知り合いの先生から、「修習生を取りたいのだけれど誰かいい人いない?」と打診されたことも2、3ありました。

しかし、今は、そんなことはありえないようです。

本当に、新人弁護士の就職がないというのは、大問題だと思います。

多額の費用を費やして法科大学院を卒業し、司法試験に合格しても、弁護士として就職できないというのでは、本人は勿論のこと、社会にとっても、誰にとっても損失だと思います。

法科大学院の奨学金も返せず、弁護士として生計もたてられないということになれば、弁護士法の理念を守るどころか、法曹倫理に欠如し金儲けに走る「弁護士」も現れることでしょう。

弁護士会が弁護士増員に反対しているというと、まるで業界擁護のように受け取られがちですが、このように大変切実な問題が今まさに顕在化しているのです。

私も、これ以上急激に弁護士を増員していくことは、結局誰のためにもならないのではないかと思う次第です。


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