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4月 18 2008

或る事件

或る事件の依頼者の方が、事件終了後のご挨拶ということで、わざわざ事務所までお越しになりました。

この事件は、依頼者の奥様が息子さんを出産後出血により亡くなられた医療過誤訴訟で、高等裁判所まで係属した事件でした。

もう小学生になられた息子さんも一緒にいらっしゃいました。依頼者の方のお父様も付き添ってみえました。

無邪気に、たくましく成長してみえる息子さんを見て、私は胸に込み上げてくるものがありました。

20分ほど皆でお話しした後、依頼者とそのお父様は、深々と頭を下げられて、帰って行かれました。

息子さんを真ん中に、3人で帰って行かれる後ろ姿を、私は窓からずっと見つめていました・・・。

言葉ではうまく表現できませんが、熱く込み上げてくるものを私は押さえ切ることができませんでした。

弁護士冥利という言葉は、こういう時に使うのかもしれないと思いました。


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