7月 02 2008
消費者と企業
私は、イソ弁時代、ボス弁の影響もあって、いわゆる消費者事件を比較的数多く担当させて頂きました。
例えば、先物取引被害、リフォーム詐欺、サラクレ、医療過誤、マルチ商法、等々です。
こうした事件は、弁護団を組んで対応することも多々あり、マスコミから取材も受けたりして、自分の仕事が公共的な性質を持つ、やり甲斐のあるものだと実感する場面が多々ありました。
ところで、最近は、企業からの仕事のご依頼が増えてきました。
例えば、契約書や意見書の作成、企業間の取引紛争、債権回収、顧問弁護士、等々です。
弁護士1年目当時の私は、消費者というのは「弱者」であり、そうした方々の弁護をするのであれば、企業の顧問弁護士になって企業の利益を擁護するというのは両立しないし、望ましくないのではないか、と思うことがありました。
しかし、これはやはり浅薄な考え方だったと言わざるをえません。
企業も、日々熾烈な生存競争を繰り広げており、企業にとって利益というのは生命線なのです。
勿論、この問題は、広い意味での利益相反や思想的なことも絡んできますので、人によっては激しい議論のある問題だと思います。
しかし、最近思うのは、消費者の弁護も、企業の弁護も、究極的にはどこかで繋がっているのではないか、ということです。
消費者弁護士か企業弁護士かいずれか一方だけが正しいということはない、どちらも一面では正しいのだと思います。
企業も、時に「弱者」になることがあります。弁護士の助力が必要な企業は本当にたくさんあります。
目の前に困っている方がいれば弁護士として全力を尽くす、それは相手が消費者であっても企業であっても、全く同じことなのだと思います。





1 ■無題
マルチ商法で騙される人が後を絶ちませんね。
早々うまい話は転がっていませんし。
http://ameblo.jp/kanbe49/