12月 10 2015
両建
先物取引などの証拠金取引では、業者から「両建」を勧められることが多々あります。
これは平たく言えば、同一の商品について売りと買いの建玉を同時に保有する取引方法ということになります。
両建をすると、片方のポジションに建玉を保有する場合と比較して、単純に言えば、顧客は証拠金が二倍かかる一方、業者は手数料を二倍得ることができるので、顧客に経済的な不利益が生じ得ます。
また、両建をどちらのポジションも不利益の少ないように外すということは、とくに投資初心者には至難の業ということになります。
そのため、両建は勢い、「損失を固定します」等と顧客を安心させて取引全体を業者が操縦する、実質一任売買の温床となり得ますし、両建を多数回顧客に行わせることで、業者の手数料稼ぎに利用されることの多い取引手法です。
この両建の違法性を指摘した判例は、これまで実に多数に上ります。
両建は同じ商品で行うのが基本ですが、異なる商品で値動きに関連性のあるものを組み合わせて行う取引(鞘取り)も、上記のような危険性をはらむ取引手法と言え、安易に業者の言葉を信用してしまった結果多大な損失を被ったという被害が少なからず見受けられます。
したがいまして、十分に両建の仕組みやメリット・デメリットを理解された上で行うことが、自己責任の投資の大前提といえるでしょう。




